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社会福祉士はブラックでしんどい仕事?辞めたい理由はやりがい搾取の現状・・・
社会福祉士はやめとけ・・・なんて、言われたことはありませんか?
実際のところ社会福祉士の仕事は、決して楽ではありません。
バタバタと対応に追われる毎日。
でも特に褒められるでもなく、自分が悪くなくても責められたり・・・。
社会福祉士の職場は、「ブラック」「しんどい」と感じることもあるのです。
やりがいはありますが、それに頼り過ぎていると思うのです。
(つまり、やりがい搾取の仕事!)
一体どんなことが辛いのか、社会福祉士の現場から具体的に解説しますね。
社会福祉士の仕事はブラックでしんどい!その理由は・・・
【社会福祉士の仕事がしんどい理由①】対人援助の辛さ
社会福祉士の仕事のメインは、「しんどい」状況のクライエントへの相談支援です。
ただ、この人が人を支援する対人援助職は、とにかくきついのです。
相談にやってくるクライアントは、生活の中で色々な困難や生きづらさを抱えています。
その背景は、虐待やDV、生活困窮、それに障害、国籍(外国人)、介護、アルコールや薬物への依存症、犯罪に関わった・・・など、本当にさまざま。
社会福祉士は、人生のとてもハードな側面と日々対峙しているのです。
さらにクライアントは、時に情緒不安定になります。
ハイテンションな方もいれば、目の前で涙を流されることもあります。
クライエント自身というより、その家族の揉め事に巻き込まれることもあります。
あるいは、要求が通らず不満を募らせたクライエントから、 怒りをぶつけられることもあります。
これが社会福祉士の日常なわけですから、まるでサンドバックのよう。
顔に笑顔が張りついたまま、社会福祉士の心も振り回されるのです。
【社会福祉士の仕事がしんどい理由②】やりがい搾取の現状
社会福祉士の仕事はやりがいがありますが、それに見合った報酬・給料がないのも現実です。
いわゆる「やりがい搾取」の側面があり、ブラックな仕事になりがちです。
クライエントから感謝されることも、もちろんあります。
ですが、 対人援助職に正解はありません。
「あんな関わりでよかったんだろうか・・・」と、自問自答することになります。
ただし正解はないのに、失敗はわかりやすいです。
面談の中の言葉かけ一つで、クライアントが傷ついたり、怒りをあらわにすることもしばしば。
ああ、私が説明不足なのがいけなかったんだなあ。
こんな反省が、日々繰り返されます。
すると、社会福祉士の中に積み上がっていくのは、もやもやとした気持ちなのです。
そうやって心をすり減らしながら働いても、給料は低い。
ああ、報われないですね。
それでも「専門職だから」「クライアントのために」「やりがいはあるから」と、みんな一生懸命に働いています。
これって・・・、やりがい搾取ですよね。
【社会福祉士あるある】立場が弱くて板挟み?思ったほど感謝されない現実も
【社会福祉士の仕事がしんどい理由③】裁量が大きい割にフォローがない
チームで動く看護師や介護士と違って、社会福祉士の仕事は、基本的には単独でこなします。
つまり、自分の判断で行動する「裁量の大きい」職種です。
でも残念なことに、社会福祉士自身を支えるシステムが不足しているのです。
スーパーバイズと言って、キャリアのある社会福祉士から、アドバイスをもらうシステムも一応あります。
でもスーパーバイズを受けるのも、けっこうハードルは高いです。
仕事以外の時間を使うことになるし、支援者としての自分というものと向き合わざるを得なくなる。
それができる人って、ある程度元気で、向上心がある人だと思います。
大抵の人が、そのもっと手前でつまずいて、今目の前の抱えているケースで手いっぱいになっています。
スーパーバイズを受けようと思う以前に、 意欲が低下してしまって、 燃え尽きてしまう人はたくさんいるのです。
こんなにも、社会福祉士の仕事ってブラックで、しんどい。
えー、まさかと思いますか?
もちろん職場によっても、かなり差はあります。
ちなみに私自身は、社会福祉士そのものは辞めるつもりはありません。
でも新卒で就職した分野では、続けていけませんでした。
では私が体験した医療ソーシャルワーカー(MSW)の職場について、現実を紹介しましょう。
社会福祉士の職場としては、とってもポピュラーなので、リアルな現場を感じて頂けると思うのです。
社会福祉士の職場、MSW(病院)はブラックで辛い?
医療報酬上で加算があるので、病院への社会福祉士(MSW)の配置は、今では珍しくありません。
専門職として活躍できる職場のはずですが、私はしんどかった・・・。
ではMSWは何が辛いかというと、大きく分けて以下の三つがあると思います。
【チェック!】社会福祉士で30代・未経験の転職、選んではいけない就職先とは?【相談業務が未経験なら】
【チェック!】フリーランス社会福祉士の具体的な仕事やメリット、独立後も食っていけるかを解説!
【MSW(社会福祉士)の仕事が辛い理由①】資格社会のピラミッド
病院というのは、職種によってピラミッドが決まっています。
もちろん、医師がトップです。
医師の次は、看護師やセラピスト等の医療職です。
その次がケアワーカー。
一番下に、事務職とMSW(社会福祉士)だと私は感じています。
給料も、他の医療職に比べて圧倒的に低いです。
そしてMSW(社会福祉士)には、他の医療職のような目に見える技術がありません。
例えば看護師なら、新卒であってもすぐに注射も打てるし、色んな処置ができるわけです。
でもMSWは面談をする人なので、新卒で就職して、すぐに何かができるわけでもない。
「注射の打てる看護師」状態で就職しないのって、病院の中でMSW(社会福祉士)だけな気がします。
しかも、「所詮は患者を直接看ていない現場を知らない人間」と思われがちです。
明確な資格職種のピラミッドの中で、即戦力にもなれず立場も弱いのが、新人MSWの辛さです。
【チェック!】社会福祉士は意味ない資格?現実に「食えない」のか実体験から解説するよ
【MSW(社会福祉士)の仕事が辛い理由②】ノルマがしんどい!
現場で働く看護師やケアワーカーに比べ、MSWには経営的なノルマがシビアにのしかかってきます。
患者さんの退院先は、施設でなく●●%以上は在宅へ。
リハビリによって●点以上は機能向上していること、●日以内に退院調整すること・・・。
病院というのはそれぞれ機能があり、維持しなければならない施設基準が非常に細かく決まっています。
本当はMSWとして、もっと丁寧に患者さんと関わりたいです。
でも施設基準を維持するために、患者・家族に対して、時には厳しい姿勢で退院調整をすることもあります。
そしてそれが、病院からMSW(社会福祉士)への評価になる。
行ってしまえば、MSWは「退院させ屋」だと思われている。
支援の質よりも、単純な数字で評価されることには、しんどいジレンマを感じました。
【MSW(社会福祉士)の仕事が辛い理由③】内部調整がストレス
MSW(社会福祉士)の仕事は、関わる専門職の力を束ねて、結果的に患者さんの環境を整えること。
でも他職種の板挟みになるのは、本当にストレスです。
おそらくこれが、多くのMSWが抱える一番のストレッサーだと私は思っています。
「なんでこんな患者入院させたの」
「手がかかるし、早く退院させて」
そんな現場からの不満が、MSWのもとには集まってきます。
一人の患者に対し他職種で関わりますが、それぞれの意向を調整するのもMSWの役割です。
ところが職種によって、重視する部分も、当然見立てだって違います。
医師はこう言っているけれども、他の職種の考えは違うなんてこともしょっちゅうです。
その意見の違いに振り回されてしまうのも、MSWの宿命でしょう。
色んな意味で自己流が強すぎる患者や、クセのあるご家族さん。
ちょっと困難ケースだったりすると、「MSWさんなんとかしてよ」と丸投げされるこも多いです。
本音を言うと、患者・家族への対応そのものよりも、内部調整が一番ストレスだったりするんですよね。
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社会福祉士を辞めたい?その前に・・・
社会福祉士って、実感としては転職・退職が珍しくありません。
私の周囲では、特に女性の場合、結婚や出産を機に退職・転職する人は多かったです。
人々の生活の困りごとを支援する社会福祉士。
でも実は社会福祉士自身が、クライエントのことばかりで、自分の生活を犠牲にしていることもあります。
とはいえ私たちも当然、一人の生活者です。
対人援助職は、自分自身を大切にできて初めて、誰かの支援ができる仕事だと思います。
ただ社会福祉士の仕事自体は、確実に「誰かの役に立つ」タイプの仕事なんです。
やりがい搾取の現状は感じますが、言いかえれば、「やりがい」だけは約束されたようなもの。
自分のコンディションがよければ、こんなに面白い仕事はありません。
簡単に辞めるのは、もったいないです。
行き詰まったら、まずは職能団体の集まりに出かけてみるのがおススメです。
同じ悩みを持つ同年代、同じ悩みを経験してきた先輩たちと、きっと出会うことができます。
臨床心理士やキャリアコンサルタントのカウンセリングを受けて、自分を客観視する。
仕事から離れて、リフレッシュする時間を意識的に作る。
私も結局は、MSWから離れても、社会福祉士として別の職場で働いています。
【まとめ】社会福祉士はブラックでしんどい仕事?辞めたい理由はやりがい搾取の現状・・・
社会福祉士の仕事は、「ブラックでしんどい」というのは事実です。
ただし「やりがい」は・・・、あります!
もし辞めたいと思ったら、
- 社会福祉士の仕事を辞めたいのか
- 今の職場を辞めたいのか
少し立ち止まって考えてみませんか。
もしも合わない職場にいるとしたら、そこから逃げることは恥ずかしいことではありません。
今いる場所が辛いときは、視野が狭くなりがちです。
色々考えて辞めるもよし、続けてみるもよし。
自分に嘘のない選択ができるといいですね。
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