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ひまわり(居宅ケアマネ)
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病院の相談員を経てケアマネとして働くひまわりと申します。
社会福祉士・精神保健福祉士です。
老健→透析病院→三次救急の総合病院→訪問診療→総合病院→病院付属の居宅と転職してきました。
このサイトは、私を含めケアマネ・社会福祉士が記事を執筆しています。
当事者だからわかる体験談や本音がいっぱい。
ぜひ、ごゆっくりお楽しみください。
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梅田政宏ケアマネの功績は?急逝までの軌跡や死因、支援者としての凄さを振り返る

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梅田政宏(うめだまさひろ)というケアマネジャーをご存じでしょうか?

大阪府の西成地区で、居宅「にじいろケアプランセンター」を運営。

自らも性的マイノリティを公表し、当事者の苦悩に寄り添ったケアプランを作り続けた人物です。

この記事を読んでくれている方の多くは、ケアマネさん。

もちろん私もあなたと同じケアマネです。

現役のぐるほケアマネで、なんなら偉そうにケアマネ向けの記事まで書いています。

それなのに私は、恥ずかしながら梅田政宏氏のことを知りませんでした。

梅田政宏氏は、ケアマネ界に一石を投じた人物。

「ケアマネによって利用者の人生って本当に変わるんだな」

「画一的なケアマネジメントではいけない理由はこれなんだ」

この方のことを知れば知るほど、改めてそう思い知らされるのです。

ここでは梅田政宏氏を通して、ケアマネのあり方について考えていきます。

いつもと違ってちょっと真面目な記事ですが、どうぞお付き合いくださいませ。

目次

梅田政宏氏とは?プロフィールやケアマネとしての功績

ケアマネの端くれとして、一応私も、介護に対する情熱を持って働いています。

そんな私が梅田政宏氏のことを知り、少なからず衝撃を受けました。

口では一丁前なことを言いながら、実際は表面的にしか利用者と向き合っていなかった私。

正直、自分を恥じました。

私のケアマネジメントに強い影響を与えた梅田政宏氏。

どんな人物なのか、プロフィールや功績を紹介しましょう。

梅田政宏ケアマネのwikiプロフィール

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出典:梅田政宏「にじいろケアプランセンター」Facebook
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名前梅田 政宏(うめだ まさひろ)
職業ケアマネジャー・居宅介護支援事業所の経営者
経歴平成3年(1991年)~(一部抜粋)
・枚方市立総合福祉会館デイサービスセンター 施設長(管理者)
・四天王寺福祉事業団「母子生活支援施設太子乃園」施設長
・社会福祉法人三松会法人本部 次長
平成26年(2014年)~株式会社にじいろ家族 代表者
平成27年(2015年)1月~株式会社にじいろ家族 にじいろケアプランセンター 管理者兼介護支援専門員
備考令和4年(2022年)6月28日 56歳で急逝

梅田政宏さんは、平成3年から高齢者・障害・児童福祉など、さまざまな福祉の分野に携わってきた人物。

デイサービスや母子生活支援施設の施設長、社会福祉法人の次長などを経験。

大阪府内で複数の障害者・高齢者施設の立ち上げにも携っています。

48歳の誕生日には、自身のゲイであるという性的マイノリティをカミングアウト。

それを機に、以前から夢見ていた事業所の立ち上げのために始動しました。

そして、遂に平成26年に「株式会社にじいろ家族」を立ち上げます。

翌27年1月に「にじいろケアプランセンター」を開設し、管理者兼介護支援専門員として奮闘。

令和4年6月28日、急逝されました。

梅田政宏氏の功績とは?その活動は・・・

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手作り感のある「にじいろケアプランセンター」の看板(出典:梅田政宏「にじいろケアプランセンター」Facebook

ケアマネとしての梅田政宏さんの功績は、そもそもは性的マイノリティの当事者視点を支援の現場に持ち込んだことにあります。

LGBTQの当事者であることを公表し、ケアマネ業を中心とした福祉活動を実施。

LGBTQの利用者を持つ福祉関係者から、相談を受けることも少なくなかったようです。

ちなみに梅田政宏さんの経営する「にじいろケアプランセンター」は、ホームレスなどの困窮者が多い西成地区にあります。

西成地区といえば「あいりん地区」「釜ヶ崎」で知られ、いわゆる「ドヤ街」として発展した歴史が有名です。

かつて日雇い労働者が全国から集まり、そのまま定住。

そして高齢化・貧困化していることが社会問題化しています。

ぐるほケアマネSunny
ぐるほケアマネSunny

素性を問われず日銭を稼げる仕事があったため、社会からドロップアウトした人たちが集まりました

困窮者となる要因のひとつには、LGBTQゆえに家族と縁が切れてしまった例も少なくないそう。

西成地区で暮らす困窮者は、「LGBTQだから血縁に頼りたくない」「血縁を逃れてここにきた」という場合もあります。

ぐるほケアマネ<br>Sunny
ぐるほケアマネ
Sunny

今ご高齢の方々の若い頃、同性愛者は想像を絶する差別を受けていたと聞きます

そのような背景を持つ困窮者へ、居住支援を実施していたのが梅田政宏さん。

「また嫌な目に遭うかも」「同性愛の自分は福祉は受けられないんじゃ?」、そんな気持ちでSOSを出せなかった要介護者を何人も担当されていたそうです。

また梅田政宏さんは、HIVに罹患している方への支援活動にも携わっていました。

HIV予防につなげる活動や勉強会、地域の医療・介護者に向けたHIVカフェの開催・・・。

このようにLGBTQの方々の根本や背景の部分から支援していく活動を行っていたのです。

梅田政宏ケアマネが有名になったきっかけ

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老舗ゲイ雑誌「バディ」の記事より(出典:梅田政宏「にじいろケアプランセンター」Facebook

LGBTQについての啓発活動や困窮者への支援、それらに伴うケアマネ業、政治的な発信・・・。

梅田政宏さんはさまざまな方面で活動していたため、その界隈では有名な方だったようです。

しかし世間に名前が広がったのは、あるテレビ番組がきっかけではないかと考えます。

それは2022年6月29日に放送されたMBSの番組、「93歳のゲイ~厳しい時代を生き抜いて~」でした。

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出典:MBS「93歳のゲイ~厳しい時代を生き抜いて~」

このドキュメンタリーは、男が好きということを「絶対に言われへん」時代を生きた高齢男性、長谷忠さんの人生を追ったもの。

セックスすらせず、90歳近くなるまで誰にもゲイだと知らせず、ずっと孤独に生きてきた長谷忠さん。

そんな長谷忠さんが心を開いている相手が、ケアマネジャーの梅田政宏氏だったのです。

ケアマネとしてケアプランを作成するだけでなく、地域の当事者コミュニティへ長谷忠さんを紹介したエピソードが番組内で紹介されました。

梅田政宏さんと出会ったことで、長谷忠さんの生活は大きく変わったそう。

梅田政宏氏が主宰するLGBTQの勉強会で登壇したり、それを通してゲイのコミュニティに触れあったり・・・。

現在の長谷忠さんはこれまでの人生を振り返り、LGBTQの方たちのためにできることをしようと活動しています。

そしてこのドキュメンタリーを通して、梅田政宏さんの名前や活動内容が広く知れ渡ることになったのです。

MBSは関西ローカルのテレビ局ですが、こちらのYouTube動画から番組をご覧になれます。

梅田政宏氏は急逝した

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梅田政宏氏がSNSのアイコンにしていた狸(出典:梅田政宏「にじいろケアプランセンター」Facebook

ケアマネとして、性的マイノリティの高齢者への支援など、今後の活躍が期待されていた梅田政宏さん。

ですが実は、2022年に急逝されています。

その早すぎる死には、「あんなに素晴らしい方が・・・」と悼む声が挙がりました。

しかし、なぜ梅田政宏さんは亡くなってしまったのでしょうか。

梅田政宏ケアマネが亡くなった経緯

梅田政宏氏が亡くなったのは、令和4年(2022年)6月28日と言われています。

これは、ドキュメンタリー「93歳のゲイ~厳しい時代を生き抜いて」の放送3日後のことでした。

あまりにも突然のことに、地元や関係者の中には、驚きと悲しみを受け止めきれなかった方も多いようです。

そして令和4(2022)年10月30日には、「梅田政宏さんを偲ぶ会」が開催されました。

そこでは思い出の文集が配布され、梅田政宏氏が好きだった映画「ノーマルハート」を上映。

さらにこの会には、長谷忠さんのドキュメンタリー番組を作成したMBSテレビが取材に入りました。

ちなみにMBSテレビでは、長谷忠さんや梅田政宏さんに関するドキュメンタリーの続編を制作中とのこと。

ケアマネジャーとして福祉に携わる者として、続編も観てみたいと思っています。

梅田政宏氏の死因について

なぜ、梅田政宏ケアマネは亡くなったのか・・・。

一般人でもあり、死因が公表されていません。

梅田政宏さんは、実は享年56歳という若さ。

何か持病でもお持ちだったのでしょうか。

生前の梅田政宏さんは、一緒に暮らしている恋人がいると語っていました。

その彼は10歳ほど年下だそうですが、突然の逝去にさぞや驚いたことでしょう。

ちなみに私が梅田政宏さんを知ったのは、彼が亡くなってから。

とても残念でなりません。

ケアマネとしての梅田政宏氏、その凄さとは

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取材を受ける梅田政宏さん(出典:infoseek news

「ケアマネの采配次第で、利用者の人生が決まる」

この言葉通り、ケアマネは利用者の人生を左右する仕事だと言われています。

しかし私は「そんなの重いわ」と、恥ずかしながら利用者への深入りは避けてきました。

ぐるほケアマネ<br>Sunny
ぐるほケアマネ
Sunny

私が働く「グループホーム」のように、介護施設のケアプランは画一的になりがちですし

でも梅田政宏氏のことを知ったとき、私は間違っているなと感じました。

MBSのドキュメンタリーに登場した、長谷忠さんの例でもそうです。

梅田政宏ケアマネと出会ったことで、長谷忠さんの世界は大きく変わりました。

今では、ゲイである自分をオープンにして、かつ若いLGBTQのために勉強会に参加して・・・。

誰にも言えず色々諦めていた半生とは、全く違う景色が広がっていることでしょう。

ケアマネを利用するということは、要介護状態であるということ。

だからと言って、機械的に介護サービスを組めばいいわけではありません。

私達ケアマネは、利用者の心身の状態や家族との関係にまずは注目します。

でもそれでは不十分で、利用者の「人」の面を知ってこそ、利用者のニーズに辿り着けるのではないか。

それらを意識してケアマネジメントができれば、きっとケアマネとして成長できる!

梅田政宏さんのことを知って、私も利用者の人生を左右できるようなケアマネになりたいと思えました。

今まで面倒くさいと思っていたICFシートや課題整理総括表。

本気でやってみようかな・・・という気持ちです!

【まとめ】梅田政宏ケアマネの急死が残念でならない

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梅田政宏ケアマネが立ち上げた「にじいろケアプランセンター」の入り口(出典:梅田政宏「にじいろケアプランセンター」Facebook

2022年6月に50代の若さで急逝した梅田政宏さん。

ケアマネ業だけではなく、HIVやLGBTQの啓発活動・困窮者への支援・政治的な活動でも知られていました。

ただやっぱり特筆すべきは、LGBTQの人々が置かれた状況に向き合い、当事者として支援していた姿。

私は梅田政宏さんを知れば知るほど、自分が如何にいい加減なケアマネかと思い知らされました。

ぐるほケアマネ<br>Sunny
ぐるほケアマネ
Sunny

それなりに持っているつもりでいた情熱は、一体なんだったのだろう・・・

ケアマネ界という水の中に一石を投じた梅田政宏氏。

その早すぎる死はとても残念です。

しかし、その活躍が波紋のように広がり情熱を持ったケアマネが増えると良いと思っています。

ケアマネジメントによって利用者の人生を好転させる、そんなケアマネになりたい!

今日から、心を入れ替えて頑張っていこうと思っています。

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